step2、Fコードの押さえ方について


①Fコードを押さえるコツ

Fコードはもちろん、全てのコードに共通の非常に大切なコツが存在します。

 

それは...

 

ギター無しでも左手でコードの形が作れること!

 

ギターのコードは空中で形を作ってそれをそのまま弦に『落とす』というイメージで押さえます。

 

これは、CコードでもGコードでも全てのコードに言えることですが、あまり教則本などでは解説されません。そのため、初心者の方はコードを押さえる時に左手の指を順に1本ずつ弦の上に置いていく場合が非常に多いんです。

 

これが癖になってしまうと後々非常に苦労します

 

空中でコードの形を作れるようになるとロスタイムが激減します。つまり、コードチェンジが非常にスムーズになり、例えばテンポの速い曲のストロークでもコードチェンジが間に合うようになるんです。 

②Fコードの空中での形

Fコードももちろん、ギターを使わず空中で形を作れることが非常に大切となります。

 

Fコードの形をギターを使わずに空中で作ってみました。矢印をクリックしていくと様々な角度の画像が見られますので、まずはギターを使わずにこの形が出来るように練習しましょう!

 

③Fコードの形の4つのコツ

空中でFコードの形を作る時、いくつかのコツがあります。その中で大切な4つのコツをご説明します。

 

【コツ1】 人差し指と中指の間を開けること!

後ほどご説明しますが、中指・薬指・小指はなるべくフレットの近くを押さえることが大切です。そのためには人差し指と中指の間(赤い矢印が示す部分)を少なくとも上の画像の間隔ぐらいは離しましょう。 

【コツ2】 親指を伸ばすこと!

Fコードは人差し指と親指で弦とネックを挟むイメージで押さえます。親指が曲がっていると力が入らずしっかりと弦を押さえ付けることは出来ません。親指は反るぐらいしっかり伸ばしましょう。

【コツ3】 中指・薬指・小指を丸めること!

中指・薬指・小指は画像のようにクルッと丸めましょう。ちょうど半円になる感じです。そうすることで、この3本の指の先が弦と最小の範囲で接触することになります。

 

私はよくこの状態を「釘を打つように」と表現します。

 

指を釘に見立て、弦に対して真っ直ぐ垂直に上から打ち込めば最も効率的に力が伝わり、それは最小の力で弦を押さえられるということに繋がります。

 

この時に大切なのは、左手の爪をしっかり切るということです。爪が長いと邪魔になり指を垂直に立てることが出来ません。左手の爪が少しでも伸びているとギターは絶対に上手くならないのです。

【コツ4】 人差指を軽く曲げること!

そして最も大切なコツです。step1でもご説明したように、人差し指は6~1弦の全てをしっかり押さえる必要はありません。人差し指は6弦、2弦、1弦の3本を押さえるだけで良いのです。もっと言うなら、6弦と1弦さえしっかり押さえられればFコードとして全く問題なく演奏することが出来るのです。

 

6弦と1弦にだけしっかりと効率よく力が伝わるようにするには人差し指を曲げる必要があるのです。 

④Fコードを実際にギター上で押さえてみる

難しいFコードも空中で形が作れるようになれば半分は出来たようなものです。あとは、その形をギターの弦の上に落とせばよいだけですから。

 

実際に画像で見てみましょう。まずは、ギターリストの視線に近い画像です。

では、様々な画像で実際にFコードを押さえる時のポイントを説明していきます。

 

【ポイント1】 人差し指と中指の間を開ける理由

ご覧のように、実際にFコードを押さえる時にも人差し指と中指の間をしっかりと開けます。

 

その理由に関しては、次の画像をご覧下さい。

それぞれの指が可能な範囲でフレットに近い部分を押さえているのが分かります。

 

これはコードを演奏する時にもメロディを演奏する時にも共通のポイントとなります。ギターはフレットの近くを押さえるのが最も小さな力で最も良い音を出す方法となります。

 

つまり、効率の良い音の出し方ということですね。

 

Fコードは複雑なコードなので、出来るだけ力を必要としない効率的な方法で弦を押さえないと綺麗に音は鳴りません。人差し指をフレットの近くに置くのは簡単なのですが、問題はその他の指です。つまり...

 

中指・薬指・小指を出来るだけフレットに近づけるために人差し指と中指の間を開ける

 

必要があるのです。

 

※指をフレットの上に置いてしまうと音はならなくなりますので注意してください。

【ポイント2】 親指を伸ばす理由

ネックの裏の状態です。ご覧のように、親指は反るほどに伸ばしています。これは、かなりの力で親指と人差し指を使って弦とネックを挟んでいる証拠で、親指が曲がっていては力が入らずFコードをしっかり押さえることが出来ません。

 

そして、親指の位置と角度もポイントとなります。

 

ネックの中心(赤いライン)に親指の第一関節の上側面が当たっています。次の画像をご覧ください。

画像の赤丸は、Fコードなどセーハを使うコードを押さえることで出来た『タコ』です。

 

『セーハダコ』と言ったところでしょうか。

つまり、このタコが親指の第一関節の上側面にできていることから、この部分をネックの中心に当てているという証拠になる訳です。

【ポイント3】 人差し指を曲げる理由

ご覧のように、空中で形を作ったとき同様、実際にギター上でFコードを押さえる時も人差し指は曲がっています。これは、先にもご説明したように、人差し指は6弦と1弦だけ押さえれば良いという理由から、その為にもっとも適した形になっているわけです。

 

つまり、人差し指でしっかりと弦を押さえるのは赤丸の2点だということになります。

 

さらに、1弦には指の最も硬い部分が当たるようにすれば、音はより出やすくなります。

いまご自身の左手の人差し指をさわってみてください。第二関節の裏側は骨が当たりとても硬いのがお分かりいただけると思います。

 

その部分に1弦を当てましょう。

 

Fコードのセーハをする時には、人差し指の第二関節の裏に1弦を当て、それを基準として6弦が当たる部分を決めていきます。

 

さらに、親指と同じように人差し指も側面が弦に当たるようになります。画像の赤い線のあたりです。これは、次のstep3でご説明しますが、Fコードを演奏する時には左の脇を締める必要がることと関係しています。

 

左の脇を締めるのはFコードを押さえる時に全身の力を使う為です。

 

左の脇を締めてFコードを押さえると、人差し指の側面に弦が当たるのが最も自然な状態となります。

⑤step2のまとめ

まずは、ギターが無い状態でFコードの形を作る練習をしましょう!

 

コードは空中で作った形をただ弦に落とすだけの作業で押さえることが大切です。

また、コードを押さえる形には全て理由があります。もちろん、Fコードを押さえる手の形にも全て理由があり、その理由を1つ1つ理解することで効率的にFコードを押さえることが出来ようになっていきます。

 

あと、左手の爪はしっかり切ろう!


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やっぱりFコードは無理!という方は…

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